何があったのか バッシングを跳ね返した侍Jの小久保監督赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2017年03月17日 07時30分 公開
[臼北信行ITmedia]

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


WBCで小久保監督の采配がいまのところうまくハマっている(出典:小久保監督のFacebookページ)

 もしこのまま優勝を手にすれば、「ジャイアントキリング」ではないか――。

 このように評するのは言い過ぎかもしれない。だが、それに近い驚きを感じている人は少なくないだろう。野球日本代表・侍ジャパンが第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で開幕戦から破竹の6連勝。無傷のまま決勝トーナメント進出を決めた。

 米国の地へと渡り、アリゾナでミニキャンプを張って練習試合を行った後、21日(日本時間22日)に行われる準決勝の舞台、ロサンゼルスのドジャースタジアムへと向かうことになる。それにしても侍ジャパンが今大会において、これだけの戦いぶりを見せるとは一体誰が想像したであろうか。

 大会の開幕前は「初の1次ラウンド敗退もあるんじゃないか」とまでささやかれていた。ところがフタを開けてみると、次々に強豪国を撃破。苦戦必至と言われていたキューバやオランダ、イスラエルを破り、あれよあれよと言う間に勝ち星を重ねていった。

 この間、大きく風向きが変わったのが小久保裕紀監督だ。ここまで代打起用などベンチで積極的に動く姿が目に付き、采配はほぼうまくハマっている。継投面ではやや不安要素を指摘する有識者もいるものの、結果として白星につながっているのだから「勝てば官軍」。勝利すれば絶賛され、負ければ叩かれる。それがビッグマッチで国の誇りを背負う代表監督の宿命とはいえ、それにしてもここまで一気に短期間で流れがガラリと変わる指揮官も珍しい。それだけ今大会前の小久保監督に対する世間の評価は低かった。

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