「LINEとつながる」キリンの自販機 狙いは?キリン×LINEの「Tappiness」(2/2 ページ)

» 2017年04月14日 08時30分 公開
[青柳美帆子ITmedia]
前のページへ 1|2       

LINEの狙いは?

 LINEの狙いは、「LINEがユーザーとのタッチポイントになる」とアピールすることにある。LINEはこのところ、ヤマト運輸の再配達依頼、アパレルショップのポイントカード、航空会社AIRDOの搭乗手続きなど、LINEを企業とユーザーのコミュニケーションに活用する事例を増やしている。

LINEの狙いとは?

 同社が力を入れるのは、オンラインとオフラインを簡単に接続できるLINE Beaconだ。ビーコンは13〜15年ごろに注目を集め、やや“ブーム”は終息したが、「LINEの普及率が上がり、ビーコンの大きい受け皿ができた。ようやく便利さが分かるような状態になって来ている印象」(LINE出澤剛社長)という。

 LINE Beaconとともに、LINE Payも押し出す。LINE PayはWeb上でデビッドカードのように使えるサービスで、送金や割り勘、加盟店での買い物ができる。コンビニで手に入る物理カードでは2%という高いポイント還元を行っていることもあり、決済は増えつつある。日本、タイ、台湾、インドネシアの4か国の合計で、月間利用者数は1000万人。クレジットカードを持てない層でも利用できるため、若年層の利用者が多い。

 Tappinessの決済でLINE Payが利用できることをアピールし、LINE Payの利用者増や、認知度向上も狙う。流通総額などの目標は開示せず、「体験を提供することに価値を置きたい」(出澤社長)という。

 「LINEはこんな便利なことができるのか、と思っていただければ。世の中はどんどん変わっている。企業と顧客の新しいコミュニケーションを生み出せるソリューションのアピールをしていきたい」(出澤社長)

 Tappinessに両社はそれぞれの期待を寄せている。「LINEとつながる自販機」に消費者はどのような反応を示すのか、注目が集まる。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.