あれから1週間近く経っても、騒動は少しも沈静化する気配がない。
5月20日に東京、有明コロシアムで行われたWBA(世界ボクシング協会)ミドル級王座決定戦で同級2位の村田諒太(帝拳)が同級1位のアッサン・エンダム(フランス)に判定負け。4Rにダウンを奪い、その後も一方的に攻め込んでいたにもかかわらず、1ー2のスプリットデジション(審判の採点が割れること)で敗れたことで日本だけでなく世界中から「疑惑の判定」として物議を醸している。
WBAのヒルベルト・ヘスス・メンドサ会長もTwitter上で「チャンピオンシップ委員会にダイレクトリマッチ(再戦)を要求する」と訴えて「公正な採点ができないスポーツに強い怒りと不満の念を禁じ得ない。自分の採点では117ー110で村田が勝っていた。村田と(村田所属の)帝拳、そして日本のボクシングファンにおわびしたい。とんでもない判定が及ぼすダメージをどのように回復させたら良いのか、私は最適な言葉を見つけることができない」と書き添えた。
しかし、ハッキリと言いたい。WBAという団体はもうこの醜態によって世界的信用を失ってしまった。つまり「死んだ」も同然となったのだ。このようなインチキ団体を取り仕切る会長の再戦要求など村田陣営には耳を傾けてほしくない。しかも、このメンドサ会長にも何を隠そう今回の騒動に“加担”している疑いがある。その背景をひも解いていきたい。
ミドル級王座決定戦で村田諒太は敗れてしまったが……(出典:村田諒太選手のFacebookページ)
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