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» 2017年06月02日 06時00分 UPDATE

常見陽平のサラリーマン研究所:プレミアムフライデーは何がいけなかったのか (2/3)

[常見陽平,ITmedia]

プレミアムフライデーはムリゲー

 プレミアムフライデーはムリゲーだったというのが、私の見解である。最初から筋が悪かったのではないか、と。消費の喚起策なのか、長時間労働是正策なのか、いまいち明確ではなかった。いや、当初は消費喚起策だったはずだが、働き方改革の流れなどに合わせ、長時間労働是正の要素を取り込む風になっていったのだろう。

 私は、「そもそも論」の部分について怒っている。これは長時間労働是正の根本的な問題とも重なっている。それは、「なぜ、日本人は定時に帰れないか?」「なぜ、残業はなくならないのか?」「なぜ、休みを取りにくいのか?」という問いである。

 この手の話をすると、ダラダラ働くのが当たり前になっているから、会議が長いからなど、もっともらしい理由が連呼されるし、終いには社畜礼賛社会だとか、グローバル競争に生き残るためなど、そんな意見まで出て来るわけだが……。

 答えはシンプルだ。残業は合理的だからだ。

 日本の今の雇用慣行、労働市場から考えると、残業は必然的に生まれてしまう。仕事の絶対量が多く、突発的な仕事も多く、さらには仕事に高い質を求めるからだ。1人の仕事の範囲が明確ではないうえに、内容もどんどん書き換えられる。このあたりは私の書いた最新作『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)を読んでいただきたい。例えば、6月30日(金)のプレミアムな時間に読書をするのはいかがだろうか。

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