星野リゾート、都市観光ホテルの新ブランド「OMO」発表旭川、大塚に18年春開業

» 2017年10月05日 19時55分 公開
[伏見学ITmedia]

 国内外でホテルや旅館を運営する星野リゾートが新たなホテルブランド「OMO(おも)」を立ち上げた。都市観光ホテルに向けたブランドで、第1弾として「星野リゾート OMO7 旭川」(北海道・旭川)および「OMO5 大塚」(東京・大塚)を2018年春に開業する予定だ。

2018年春に開業予定の「星野リゾート OMO7 旭川」 2018年春に開業予定の「星野リゾート OMO7 旭川」

 OMOのコンセプトは「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル」。OMO7(おもせぶん)やOMO5(おもふぁいぶ)といった名称に付く数字は、レストランや結婚式場など提供するサービスの幅を示す。

 OMOを立ち上げた背景には、これまで旅行者の多くはビジネスホテルやシティホテルを利用して都市観光していたが、それはほかに選択肢がなかったからだという状況がある。星野リゾートではそうした旅行者に対してビジネスチャンスがあると考え、都市観光ホテルの領域に乗り出したのだ。

星野リゾートの星野佳路代表 星野リゾートの星野佳路代表

 その1号案件として旭川グランドホテル(来春からOMO7 旭川)の運営を17年4月1日に開始するとともに、コンセプト委員会を立ち上げて、同ホテルの従業員や地元の大学などが一緒に都市観光ホテルのあるべき姿を検討した。その結果、単にホテルの部屋を提供するだけではなく、地域全体の魅力を宿泊客に発信するようなホテルがふさわしいとなった。そこで生まれたブランドがOMOである。

 地域の魅力を伝える具体的な施策の1つとして、旭川グランドホテルの宿泊客にガイドブック「500歩MAP」を配布。同ホテルから500歩圏内にある衣食店60店舗の詳細と地図を掲載し、一般のガイドブックでは見られないようなディープな地元情報を提供する。

 「(飲食店など)ホテルの回りと競合するのではなく連携し、地域全体でスクラムを組むことが重要」と星野リゾートの星野佳路代表は力を込める。

「500歩MAP」 「500歩MAP」

 22年の開業を目指す大阪・新今宮駅前のホテルもOMOブランドとなるほか、今後は魅力的な地方都市を中心に展開していく計画だ。

 OMOは、高級日本旅館の「星のや」、ファミリーリゾート施設の「リゾナーレ」、温泉旅館の「界」に続く同社で4番目のブランドとなる。

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