土肥: 「ポキッと」は親骨と生地を糸で結んでいるので、分解できるわけですか?
真柄: はい。ご説明したように、ビニール傘は環境に優しいモノとは言えません。そこで、当社は何をしたのか。風が強くても壊れにくい傘を開発すれば、ゴミになりにくいのではないか。ということは環境保全に貢献できるのではないかと考え、「ポキッと」を開発しました。
土肥: なるほど。ただコンビニでも風に強いビニール傘を売っていますよね。
真柄: 親骨がテープで固定されていて、ズレにくいですよね。また受け骨(親骨を開いたとき支える骨)がグラスファイバーでできているので、よくしなって強度にも優れてします。ただ、強風を受けたときに“おちょこ”になってしまうので、体ごともっていかれるかもしれません。また壊れたとき、骨がテープで固定されているので、分別しにくいんですよね。
土肥: 親骨が多い傘もありますよね。あれは強風に強いですよ。
真柄: ご指摘のとおり、強風に強くて、丈夫なので長く使えます。ただ、骨が多いので傘自体が重くて、傘の下から吹く風の影響をもろに受けるので、人ごとまたは傘だけが飛ばされることがあります。
土肥: むむ。では、強風に強い傘はいかがでしょうか。ちょっと変わった形をしているモノもあります。
真柄: 特殊な構造(逆止弁など)をしているだけでなく、特殊な素材を使っているので風の抵抗を少なくすることができます。ただ、通常の傘と比べて、価格が高いモノが多いですよね。
土肥: 「ポキッと」は1080円……できれば1000円にして、「ポキッと、ポッキリ」にすればよかったのでは。や、ちょっと話がそれました。世の中に出回っているビニール傘は環境に優しくないと。こうした現状を受けて、長寿乃里は強風に強い傘を開発することになったわけですが、やはりまだ疑問が残るんですよね。なぜ、石けんを販売している会社が傘をつくったのでしょうか。
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