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» 2017年11月21日 06時00分 公開

“鳥居酒屋”で業績回復! ワタミは生まれ変われるのか長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/4 ページ)

[長浜淳之介,ITmedia]

「何でもあるが食べたいものがない」への対策

 前述したように安さが売りであり、「ジンビーム」の強炭酸ハイボールが199円、「ザ・プレミアムモルツ 香るエール」の中生が299円と、プレミアム感のあるお酒も安価で提供している。従来の居酒屋とは異なり、お酒で利益を取ろうとはしていない。この考え方は鳥貴族に学んでいる。

 料理は、国産の「みちのく清流若どり」を使用した、「モモ一本グローブ揚げ」(999円)をメインに据えている。きれいな岩手の水で育った鶏のモモ肉を丸ごと一本唐揚げにしており、見た目も豪快で、インパクトがある商品だ。1皿で2人前くらいの分量がある。

 立ち飲みの聖地、東京の立石で人気の鳥料理店「鳥房」の国産若どりの半身揚げが650円前後であることから考えても、料理で利益をきっちり取っており、これが売れるからもうかってきているのだ。

photo 「モモ一本グローブ揚げ」

 かつて和民は、居酒屋御三家「つぼ八」「村さ来」「養老乃瀧」より料理がうまいと評判で人気が過熱したが、地鶏の塚田農場、鮮魚の磯丸水産のような専門居酒屋の台頭で味が評価されなくなり、「何でもあるが食べたいものがない」と言われていた。そこで、本気で売りになる専門性が高い鶏料理を提供して勝負しようと考えたわけだ。

 メニュー数は、レギュラーで60品、季節商品を合わせても70品。一般的な総合居酒屋が100品以上を用意しているのに対して簡素化されている。スケールメリットで仕入れ原価を落とすことができ、現場は煩雑な作業に追われない設計になっている。

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