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» 2018年03月22日 07時30分 公開

世界を読み解くニュース・サロン:欧米メディアも報道できない、伊調馨「パワハラ問題」の真実 (3/4)

[山田敏弘,ITmedia]

続々と出てきた「親密関係」報道

 例えば、週刊現代(3月24日号)は「なんだか雲行きがあやしくなってきた」「“被害者”伊調馨と42歳イケメンコーチ、レスリング場での『親密指導』」と書き、伊調氏と警視庁第6機動隊レスリングクラブに所属するコーチとの関係性を指摘している。同記事では、「伊調は国民栄誉賞を受賞したとき、栄氏の名前は挙げず、『警視庁第6機動隊の人たちに感謝します』と述べた」「(伊調氏とコーチが)親密というのは師弟ではなく、男女のアレです」という関係者のコメントまで紹介している。ちなみにこの警視庁のコーチは既婚者だという。

 さらに週刊新潮(3月22日号)も、日本レスリング協会幹部(匿名)の話を引用し、「(伊調氏とコーチの)2人が恋愛関係にあるといううわさはずっと流れている。問題なのは周りが見えず、2人の世界に入ってしまうことです」と報じている。その2人の親密さが、練習場などでも周りに迷惑を掛けており、栄氏がそのことに苦言を呈していたという。

 筆者は国際情勢やサイバーセキュリティなどを中心に取材をしているが、普段からいろいろな仕事をしている人たちと会う機会がある。実は今回の騒動よりも前に、この伊調氏とコーチの近い関係についてのうわさを耳にしたことがあった。もちろんその真偽は分からないが、週刊新潮や週刊現代の記事が出たことで、やはりそんな話が出てきたか、と率直に思ったのである。

 というのも、栄氏が伊調氏に対して「師事する男性コーチによる指導の禁止」「男子選手との練習禁止」「警視庁への出入り禁止」と命じたり、至学館大学の学長が伊調氏に対して辛辣な発言をしたり、新潮の記事でその学長が「馨、どうしたの? 早く目を覚まして」と述べている背景にはそういう話があるのではと考えると、このよく分からない話のつじつまが合う気もする。

 もう1つ言うと、至学館大学の学長が行った会見での発言が「パワハラそのもの」という意見を見聞きする。あの会見だけを見れば、確かに口調は厳しいし、感情的にも思える。ただ週刊新潮や週刊現代の記事なども含め、ここまでさまざま報じられていることをきちんと知った上で見ると、単純にあの会見が「パワハラ」で済ませられるものでないと言える。

 確かに、「4連覇している人へのリスペクトがなさすぎる」という意見も分からなくはないが、筆者としては学長の言っていることで理解できる部分も多かった。逆に、背景などの情報がなくあの会見だけをみると、「パワハラだ」と怒りたくなる気持ちも分かるのだが。

 誤解のないようにはっきり書いておくが、筆者は日本レスリング協会とも至学館大学とも一切の利害関係はない。身内がいるわけでも親しい人がいるわけでもない。客観的に見てみるとそう感じるというだけだ。

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