開発担当に聞く SUBARU新型「フォレスター」の個性使いやすく、力強く(2/3 ページ)

» 2018年04月10日 07時00分 公開
[加納由希絵ITmedia]

使いやすく、力強く

――デザイン面でも、これまでより若い世代を意識しているのですか。

大関氏: より活動的なイメージにすることに注力してやってきました。ただし、室内の広さを最大限にして、かつ、取り回しのしやすいクルマでないといけないので、工夫が必要でした。室内空間は箱のようなフォルムですが、外観は、活動的でどこへでも行けそうな力強さを表現しています。

 それを実現するために、「モダンキュービックフォルム」という考え方でデザインしました。車体を後ろから見ると、全体的に一体感がある形になっていますが、フェンダー(タイヤを覆う泥よけの部分)だけがギュッと外に出たような印象になっています。そうすることで、空間の大きさを表現しながら、足が踏ん張った、力強い形に見えるようにしています。

 また、ウインドウグラフィックも動きが出るようにしました。クルマをアクティブに見せようと思うと、サイドウインドウの下端線の傾きを後ろに跳ね上げると動きが出ます。しかし、そうすると視界が悪くなってしまいます。なので、窓の下のボディーの部分を少し削がれたようなデザインにして、その線がクルマの後方でギュッと跳ね上がるようにしました。そうすることで、視界が良く、動きも感じられるようなデザインにしています。

photo サイドウインドウの視界を広く取りながらも、動きのあるデザインを目指した

――使い勝手の面では、荷室の開口部の幅も大きくしたそうですね。

大関氏: 荷物を載せたり降ろしたりするときの煩わしさを少しでも軽減するために、開口幅は極限まで広げています。

布目氏: 出し入れする部分を大きくするということは、本来なら全体が大きくなってしまいます。ですが、全体を大きくしないで、内部だけを大きくするというのがポイントなんです。このクルマのどの部分の寸法も、全体の大きさをできる限り変えずに、使い勝手が最大になる広さを確保できるようにチャレンジしています。

photo 開口部の幅は極限まで広げた

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