なぜ人間はここまで忙しく働かなくてはならないのか。過酷な業務は人間がやるべきなのか。よりくだけた表現で言うと「これはオレの仕事なのか?」と思う瞬間はないだろうか。安全で衛生な環境で仕事をすることは、労働者の権利であるはずだ。
この手の話をすると、いかにも工場や工事現場などの肉体労働を想起するだろうが、それ以外でも人間はストレスフルの仕事をしている。これをAIやロボットなどに行ってもらうのは検討の価値がある。そうでなくても、日本の労働力人口は減っていく。これを埋める上でもAIの活用は検討に値するのである。仕事を広義の機械に代行してもらう、機械を活用して仕事をするというのは人間が産業革命移行、取り組み続けてきたことである。
もちろん、AIに仕事を奪われるリスクを感じる者もいるだろう。しかしここで大切なのは新しい機械が導入されるたびに、人間はそれまでになかった仕事を生み出したり、機械との役割分担を考えてきたりしてきたことである。どこまでをAIに行わせるかという線引や倫理的な判断が必要なのは言うまでもない。しかし、前述したようにいまでも人間は、安全や衛生に問題のある仕事を一部行っており、いつまで今の仕事を人間がやるのかという問題もあるのだ。
AI×選考においては、主に「倫理」と「精度」の問題が問われている。両方に共通するのは、「では、これまで人間が行ってきた選考は素晴らしいものだったのか?」という点である。採用の裏側では学校名などによる差別・区別が横行している。一方で、採用活動は肉体労働で、採用担当者は常に求職者の前でデキる誠実なビジネスパーソンを演じ続けなければいけないし、会社説明や社内の調整などたくさんの業務を回さなくてはならない。
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