1000%スケール(実物の10倍)というサイズは、そんな開発中に生まれた偶然の産物だという。
「直径約74ミリという大きさは、自販機から排出できるギリギリのライン。これに収まるようにパーツのサイズを調整した結果、全長はたまたま140ミリとなった。実際のダンゴムシの(14ミリ)のちょうど10倍だと知ったときは『奇跡が起きた』と感じた」(誉田さん)
こうして試行錯誤を繰り返すうちに、虫が苦手だった誉田さんはいつしか“ダンゴムシ博士”さながらの知識をマスターしていた。商品カラーを3色展開にした理由も、病気などの要因で青と白のダンゴムシが実在することを知ったためという。
「鳥の糞などに含まれる『イリドウイルス』と呼ぶ細菌に感染すると、ダンゴムシは青く変色する。習性も変わり、日光と広い場所を好むようになる。鳥に捕食され、また糞から他の個体に伝染していく。白いダンゴムシは先天性の遺伝子疾患である『アルビノ』だ」と説明する。
誉田さんは「ダンゴムシを愛し、あえて青や白の個体を育てている“ブリーダー”の方もいると聞く。そんなブリーダーにも商品を届けたい。ゆくゆくは、人気を確立した『ザクヘッド』を超える販売数を目指したい」と期待を込めている。
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