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» 2018年06月26日 06時30分 公開

マミートラックとは無縁、ファンケルの管理職ワーママの仕事術女性が活躍する職場(4/4 ページ)

[やつづかえり,ITmedia]
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部下がキャリアを諦めそうな徴候を察知し、声を掛ける

 子育てと仕事の両立を支援する制度は充実してきているが、それでも女性は迷いに直面することが多い、と山本さん。

 「うちの部は30〜40代の社員が多く、ちょうど育児期に入っている人がたくさんいます。40代になると、介護に直面する人も増えてきます。女性は特に、そういうライフステージの変化の影響を受けやすいんですよね。そうなると働き方を変える必要が出てきて、仕事に対するスタンスも変わりやすい。そこでキャリアを諦めようとするメンバーも出てくるので、『怪しいな』と感じたら、面談するようにしています」(山本さん)

 面談は定期的に行っているわけではなく、直属の課長からの情報を得たり、山本さんが直に接する中でモチベーションや仕事への姿勢に変化を感じたりする時に、声を掛けるのだという。

ファンケルの店舗でも女性スタッフが活躍する ファンケルの店舗でも女性スタッフが活躍する

 話を聞いてみると、抱えている課題は人それぞれ。その内容によって、利用できる人事制度をアドバイスしたり、人事部と相談して対応したりする。

 「育児に関しては会社の制度もだいぶ整っているし、皆が利用しているから分かりやすいですが、それ以外の問題に直面すると、どうしたら良いかわからなくなってしまうんですね。でも、いろいろな制度を応用してできることもあるので、相談してもらえれば、解決の糸口が見つかることも多いんです」(山本さん)

 メンバーが働き続けられるよう、きめ細かくサポートすることが、マネジャーとしての大事な仕事だと山本さんは考えている。昨今は、組織を支配して自分の思い通りに動かすというよりは、個々のメンバーを尊重し、それぞれの活躍を支える「サーバントリーダー」と呼ばれるようなリーダーシップが求められている。山本さんのスタイルは正にサーバントリーダーだ。

 山本さんは入社以来、さまざまな事情を抱えながらもいきいきと仕事をしている女性の先輩たちの姿を見てきたことや、逆に同期がやむなく辞めてしまい、「もったいない。上司の声掛けで何か変わったのではないか……」と感じたことなどが、今の自分自身の働き方につながっているという。創業してからずっと女性が力を発揮してきた会社だからこそ、「男性的なリーダー像」にとらわれることなく、女性がいきいきと働き、活躍できる組織作りが可能なのかもしれない。

著者プロフィール

やつづかえり(ERI YATSUZUKA)

ライター、編集者

コクヨ、ベネッセコーポレーションに勤務後、2010年にフリーランスに。13年に組織人の新しい働き方、暮らし方を紹介するWebメディア『My Desk and Team』開始。女性の働き方提案メディア『くらしと仕事』の初代編集長(〜18年3月)を務め、現在はYahoo!ニュース(個人)などで働き方、組織などをテーマに執筆中。

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