私立医学部は全国で31校あり、偏差値上位の“御三家”は「慶應義塾大学医学部」「東京慈恵会医科大学」「日本医科大学」だ。偏差値で見ると東京医科大は「御三家の次に入試が難しい大学群のうちの1校」(担当者)だ。河合塾が発表している「2019年度入試難易予想ランキング」によると、東京医科大医学科の偏差値は67.5となっており、理工系で私立最難関の早稲田大学理工系学部の偏差値を上回っている。
東京医科大は受験生からも人気で、旺文社が運営する「大学受験パスナビ」によると17年度の一般入試においては、定員75人に対して志願者数は3000人を超える。人気の背景についてメディカルラボの担当者は学費の安さを挙げる。6年間の学費が3000万円以下というのは受験生や保護者にとって「学費が安い」という一つの目安とされており、私立医学部のなかでは10番目に安い水準だという。また、同大には100年以上の歴史があり、“名門校”というのも人気の一因のようだ。
真相の解明はこれからだが、もし“裏口入学”が本当にあったとするならば、逮捕された文科省の官僚は、わが子を単に医者にしたかっただけでなく、何としても名門校に入れたかったのだと推測される。
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