「ビットコイン長者」トップ10 FBI、ブルガリア共和国など意外な名前もわずか8年あまりで大富豪

» 2018年07月09日 14時19分 公開
[中澤彩奈ITmedia]

 UseTheBitcoinは7月8日、ビットコイン長者トップ10のリストを発表した。

1.サトシ・ナカモト

 ビットコインの創設者である彼は、110万ビットコインを保有していると言われている。60億ドルに相当する価値だ。まだビットコインに手を付けていないようだが、もし保有する全てのビットコインを売却するとなれば、ビットコインの価格は一瞬で暴落する可能性がある。

2.ブルガリア共和国

 ヨーロッパにあるバルカン半島に位置するブルガリア共和国。同国は犯罪組織の取り締まりにより、21万3519ビットコインを押収。これは国の債務の4分の1を支払える額だという。18年6月時点で押収したビットコインを含む仮想通貨の価値は12億ドル相当だという。ブルガリア政府は押収した仮想通貨の取り扱いについてはコメントを差し控えるとしている。

3.BitFinex

 仮想通貨取引所のBitFinexは約16万3133ビットコイン、10億ドル相当を保有している。ビットコインはコールドウォレットに保管され、サイバー攻撃などから守られているという。

4.The FBI

 FBI(米連邦捜査局)はSilk Roadなどの犯罪組織を取り締まった結果14万4000ビットコインを押収した。そのほとんどは米仮想通貨取引企業Digital Currency Groupの創設者であるバリー・シルバート氏に既に売却されたようだ。

photo FBI公式Webサイト

5.ウィンクルボス兄弟

 双子のタイラー・ウィンクルボス氏とキャメロン・ウィンクルボス氏は最初のビットコイン長者だ。ウィンクルボス兄弟はFacebookのアイディアを米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)に盗まれたと提訴し、賠償金として6500万ドルを受け取った。そのうちの1100万ドルを元手に、13年に150万ビットコインを購入。現在流通しているビットコインの約1%の量だといい、その価値は4億ドルに上るとされる。

6.ガービン・アンダーソン

 ガービン・アンダーソン氏は「サトシ・ナカモト」として疑われている1人だが、本人は否定している。本物の「サトシ・ナカモト」はアンダーソン氏を自身の後継者として選んだといい、アンダーソン氏はビットコインのオープンソースコードの開発者となったようだ。アンダーソン氏はビットコイン財団から当時20万ドル相当のビットコインを受け取ったとされるが、既に何回か現金化したという。

7.ロジャー・バー

 「ビットコインの神」として知られる、エンジェル投資家のロジャー・バー氏は少なくとも10万ビットコインを保有していると言われている。経済的な自由や個人的な自由を重視するリバタリアンでもある彼は、14年に米国の市民権を放棄し、カリブ海の小さな島に移住した。ビットコイン取引によって生じた利益は私利私欲のために使うのではなく、バー氏の夢であるリバタリアン国家建設計画につぎ込まれるとみられる。

8.バリー・シルバート

 米仮想通貨取引企業Digital Currency Groupの創設者でベンチャーキャピタリストでもあるバリー・シルバート氏は上述の通り、FBIから購入したビットコインなども含めると、保有するビットコインの価値は2億8800万ドル相当まで膨れ上がったと推定される。

9.チャーリー・シュリム

 チャーリー・シュリム氏は、自身が設立した仮想通貨取引所BitInstantでマネーロンダリングをした疑いで逮捕され、2年間服役した異色の経歴を持つビットコイン長者だ。シュリム氏はビットコインの保有数を公表していないが、その価値は数百万ドルに上ると噂されている。

photo チャーリー・シュリム氏=公式Twitterアカウントより

10.トニー・ガリッピ

 ビットコイン決済サービスを提供するBitPayの創設者であるトニー・ガリッピ氏も最大のビットコイン長者として名前が挙がる1人だ。BitPayは米Microsoftや米Dellなど、数々の有名企業と契約を交わしている。

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