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» 2018年08月27日 06時00分 公開

競合には負けられない:有明ノリとシャケの争奪戦 ファミマの担当者が語るおむすび刷新の舞台裏 (1/4)

コンビニ各社はおむすびの商品開発に力を入れている。味や風味の向上が注目されがちだが、原材料の調達を巡って各社はしのぎを削っている。ファミマの調達担当者におむすび開発の舞台裏を聞いた。

[昆清徳,ITmedia]

 「おむすびの刷新にあわせて安くて品質のいいノリが調達できました」

 こう語るのはファミリーマートでおむすびや弁当といった分野を統括する池内晴彦氏(商品・物流・品質管理本部 デリカ食品部 米飯グループマネジャー)だ。池内氏は同社で食材の調達に9年近く携わってきた経歴を持つ。

 ファミリーマートは2014年度から中食商品の企画、開発、製造から販売に至るまでの全工程を抜本的に見直す「中食構造改革」に取り組んでおり、おむすびは15年7月から何度も刷新を重ねている。18年7月には9回目の刷新を行ったが、池内氏は17年まで在籍していた関係会社の営業部長としてノリの調達と味の向上に重要な役割を果たした。

 おむすびは1店舗当たり1日で100個以上売れる主力商品であり、ファミマはその改良に日々取り組んでいる。知られざるおむすびの進化と、ノリ調達の舞台裏を池内氏に聞いた。

photo 手巻おむすびの味を大きく左右するノリ

ファミマはおむすびをどう進化させてきたか

 おむすびは非常にシンプルな商品である。コメ、ノリ、具材だけで構成されるため「手を加えるのが難しく、奥が深い」(池内氏)からだ。

 ファミマでは「おむすびをおいしくする」「家庭の味を目指す」という目標を掲げ、15年からコツコツと改良を掲げてきた。その事例をいくつか紹介しよう。

 「塩水炊き」というものがある。これは、塩水でコメを炊くことを意味するのだが、ファミマはコメ本来の味を引き立てるために、コメを炊いてから塩を振る方法に変更している。味を向上させるためにわざわざ製造工程を増やしているのだ。

 朝につくって昼に食べる家庭のおむすびとは違い、コンビニで販売されていおむすびは製造してから24時間経過しても安全に食べられるようにしないといけない。そのため、ある程度の添加物が必要になる。ファミマの広報担当者によると、「多くのお客さまはおむすびを食べる際、添加物の存在に気付かないが、中には気になる方もいます」という。そこで、家庭の味に近づけるため、油などの添加物を3年かけて徐々に減らしてきている。

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