――全員複業となると従来の会社組織と比べ、メンバーとのコミュニケーションが難しいように思うのですが、何か工夫されていることはありますか?
気を付けているのは、あらゆる情報を全員に共有することです。Slackは開発、マーケティング……といくつかチャネルは分けていますが、できるだけ同じ情報が皆に伝わるよう、全てのチャネルにメンバー全員、参加してもらっています。
というのも、毎日オフィスで顔を合わせているわけではないので、業務の指示連絡だけだと、自分とメンバーとの間に情報量に差が出てしまうからなんです。メンバーからすれば、何も情報がないと「代表は何をしているのだろう?」と不安になることだってあるはず。代表である自分のアクションの内容そのもの、そしてアクションしていることを知ってもらうよう心掛けています。
例えば、「こういうサービスと提携します」という情報って、エンジニアの業務には直接関係ないかもしれません。しかしその情報がシェアされることで、エンジニアは「今自分がつくっているサービスはこんなことになっているのか」「代表も頑張っているな」とモチベーションが高まるはずです。
Slackのほかには必要に応じて業務カテゴリーごとに分科会を開催し、それもできるだけオンラインで済ませるようにしています。対面のミーティングは月に1回だけ。オフラインでのやり取りは情報の偏りを生みますし、そもそもオフラインじゃないとできないコミュニケーションというのは、オンラインでの伝え方がうまくいっていないから発生すると思っているので。
ビジョンの共有や意識のすり合わせについては、こういう状態でありたいという「to be」的なものだけ共有していて、「to do」は皆で決めるスタイルを取っています。だから、僕からメンバーに仕事を振るというよりも、こうありたいというイメージを共有して、後はそれぞれの主体性にまかせて、その人がやりたいことをやってもらっています。
互いに本音で話せる信頼関係を築くことも、メンバーと意識をそろえるためには欠かせません。
天才プログラマー・佐藤裕介は限界を感じていた――知られざる過去、そこで得たメルカリ対抗策
30歳で楽天を辞めた元副社長が私財を投じて学校を作る理由
社長がフルコミットする必要はない――ポストミレニアル世代の経営戦略
就活をやめてエストニアへ そこで私が確信した日本と世界のキャリア観の決定的な違い
「お母さんを助けたい」 社会課題に向き合う小学生プログラマーたちが集結Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング