インタビュー
» 2018年10月18日 06時30分 公開

長期的に考える:社長がフルコミットする必要はない――ポストミレニアル世代の経営戦略 (1/4)

働き方が多様化する中で、「ポストミレニアル世代」と呼ばれる若者は、「働く」ということをどう捉えているのか。17歳の時にYokiを起業した東出風馬さんに話を聞き、その仕事観を探った。

[大矢幸世,WORK MILL]
WORK MILL

 ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの資金調達が一般的なものとなり、インキュベーションプログラムやスタートアップ支援など、日本でも起業しやすい環境が整ってきました。大学在学中に起業する人もいれば、中には「10代の起業家」も現れました。

 働き方が多様化する中で、「ポストミレニアル世代」と呼ばれる若者は、「働く」ということをどう捉えているのでしょうか。今回は、17歳の時に株式会社Yokiを起業した東出風馬さんにお話を伺い、その仕事観を探ることにしました。

 前編では、現在の働き方や自身の会社で成し遂げたいこと、マネジメント手法などについて語っていただきます。

東出風馬(ひがしで・ふうま) 株式会社Yoki代表取締役社長。1999年8月15日生まれ。慶應義塾大学総合政策学部1年。中学2年時に現在のYokiの事業を着想し、2016年秋、高校2年のときに東京都主催の「TOKYO STARTUP GATEWAY」に応募。テーマ「能動的かつ直感的なロボットで今までの情報端末の限界を超える。」で優秀賞を受賞。獲得賞金等で、17年2月、このうえなく優しい情報端末をつくり、真にパーソナライズされた世界をつくり多様性のある世界をつくることを目標に、株式会社Yokiを創業。社内では、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、コピーライティングなどデザイン全般にも関わっている。また現在複数のサイドプロジェクトを動かしている 東出風馬(ひがしで・ふうま) 株式会社Yoki代表取締役社長。1999年8月15日生まれ。慶應義塾大学総合政策学部1年。中学2年時に現在のYokiの事業を着想し、2016年秋、高校2年のときに東京都主催の「TOKYO STARTUP GATEWAY」に応募。テーマ「能動的かつ直感的なロボットで今までの情報端末の限界を超える。」で優秀賞を受賞。獲得賞金等で、17年2月、このうえなく優しい情報端末をつくり、真にパーソナライズされた世界をつくり多様性のある世界をつくることを目標に、株式会社Yokiを創業。社内では、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、コピーライティングなどデザイン全般にも関わっている。また現在複数のサイドプロジェクトを動かしている

「行くつもりはなかった」大学に入学した理由

WORK MILL: 4月から大学に入学されたばかりですが、会社との両立は順調ですか。

東出: 会社自体はリモートワーク中心で、土日に集まる感じなので問題ないんですけど、大学は……ぼちぼちですね。実は、秋からちょっと休学しようと考えているんです。

WORK MILL: やはり、両立は大変なんですね。

東出: 会社の仕事というより、他にも携わっているプロジェクトがあって、物理的に大学へ通うのが難しくなりそうなんです。それと、大学は楽しいこともありますが、コミュニティーに属しているという状態が非常にストレスであったりもするんですね。そもそも、僕自身はあまり大学に行くつもりがなかったんです。

 でも、ある方から「せっかく受かったなら、行ったほうがいいよ。慶應出てるか出てないかで、会社につく評価額も違ってきたりする」とアドバイスいただいて、確かにそうだな、と。年間100万円学費がかかっても、必要経費としては妥当だなと考えて、とりあえず大学に行こうと思いました。

WORK MILL: 「他のプロジェクト」というのは?

東出: 会社と並行していくつかのプロジェクトに参加しているのですが、僕の中ではその比率を50:50くらいでやっていきたいなと考えています。例えば、今働き方というものが少しアップデートされれば意外と世の中の問題が解決されるんじゃないかと思っています。皆が小さな小さなプロジェクトを起こして、オーナーにも顧客にもなるような世界を実現したいなと思っています。

 それを実践するために、自分でもプロジェクトに参加しています。ひとつは、奄美大島でゲストハウスを立ち上げるのと、もうひとつはインドに学校をつくるプロジェクト。それと、恋愛メディアで文章を書いていた女の子が、「デートプランを作成するサービスをやりたい」と言っていて、それを手伝おうとしていたり。

WORK MILL: ジャンルも規模感もバラバラですね。何か参加する判断基準はあるのですか。

東出: 単純に、「面白そう」とか「意義がある」とかもあるんですけど、Yokiが取り組んでいる事業は長期的なビジョンを掲げているので、すぐに成果が出るわけではないんです。それで、もう少し短期的に成果が出そうな小さなプロジェクトを支援することで、会社経営やマネジメントにつながるノウハウを実践のなかで身に付けられたらいいなと考えています。

WORK MILL: 今、会社はどのくらいのフェーズにあるとお考えですか。

東出: よく「Appleに例えると、iPhone IとiPhone IIの中間だよね」と話してるんですけど、今、僕らがつくっているプロダクトは、目指しているステージの2つ、3つくらい後ろの段階からスタートしている感じなので、それこそビジョンを実現するには何十年もかかると考えています。

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