西武鉄道は10月29日、2019年3月に導入予定の新型特急列車について、2018年度製作車両が完成し、車両形式を「001系」、愛称を「Laview(ラビュー)」に決めたと発表した。「都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込む特急」をテーマに、先頭車両を球面形状としたほか、客室にも大型窓ガラスを設置し、沿線の景色を楽しめる仕様とした。車内には可動式の枕やWi-Fi、電源など設備面も充実させた。
同社の新型特急は1993年の「ニューレッドアロー」以来25年ぶり。8両×7編成の予定で、1編成当たり422席とし、18年度中に16両、19年度に40両を製造する計画。
今後、18〜19年度にかけて池袋線・西武秩父線の特急「ちちぶ」「むさし」に導入され、ニューレッドアローから置き換える。運行区間・停車駅・特急料金は従来と変更はない。
愛称は「luxury(ぜいたく)、living(居間)」「arrow(矢)」の頭文字と、「view(眺望)」を組み合わせた。
エクステリアは、球面形状の先頭車両に半径1500ミリの曲面ガラスを採用。客室の窓にも1350(縦)×1580(横)ミリと大型の窓ガラスを取り入れた。車体にはアルミ素材を採用し、風景に溶け込みやすい塗装を施した。
インテリアには、乗客の座高に応じて位置を調整できる枕を搭載。肘置きに収納するタイプのテーブルを採用し、向かい合わせに座席を転換しても荷物などを置けるようにした。無料のWi-Fiと電源も導入し、ビジネス利用にも対応した。
車両前方には23インチの車内ビジョンを設置し、ニュース、天気予報、車載カメラによる前方映像を表示する。
エントランス部の床材には人造大理石を採用し、上質な空間を演出。サニタリー面では、同社初めて女性専用トイレを導入。拡大鏡やおむつ交換シートを設置したパウダールームも取り入れ、幅広いニーズに対応した。防犯カメラ、車いすスペースなども設置した。
基本的なデザインは建築家の妹島和世氏、シートや床面のデザインはデザイナーの安東陽子氏、照明デザインは照明家の豊久将三氏、グラフィックデザインなどは建築家の棚瀬純孝がそれぞれ手掛けた。
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