こどものころ、近所のお店で買っていた袋パン。地元では当たり前のように売っていたのに、今住んでいる場所では手に入らない。あの懐かしい味、久しぶりに食べたいなぁと思ったことがある人は多いのではないだろうか。
東武百貨店池袋本店(東京都豊島区)で11月14日から開催されている「第3回 IKEBUKURO パン祭」(11月20日まで)で、そんな懐かしい味に出会えるかもしれない。会場の一角に設置されている「全国ご当地パン」コーナーには、色とりどりの袋パン。「懐かしい!」「これ知ってる!」などと言って手に取る人が後を絶たない。
全国ご当地パンコーナーは、3月に開催した第2回パン祭で初めて設置。1日当たり約3000個、7日間で約5万個を販売するほど好評だったことから、今回も実施した。ラインアップをさらに充実させている。
今回は、36県の約120種類に上るご当地パンを集めた(販売日が限られているものもある)。「ご当地パン」として定義しているのは、「袋に入ったパン」で、地域のスーパーや商店で購入できる商品。100円台後半〜200円台後半という安価で気軽に買えるものが多い。
ご当地パンコーナーの担当者は「東京には他の地域から来た人が多い。各地域の商品に懐かしさを感じてもらえる人がターゲットです」と話す。同店で定期的に開催している「駅弁」のイベントと似たコンセプトだという。実際に懐かしいパンに出会って喜ぶ人も多く、「同じものを5個買っていく方もいました」(担当者)
そのため、ご当地パンコーナーには地域に根付いた商品を集めている。なかには、県外では販売したことがない商品もあり、「説得して出してもらった」という。大量の出荷をすることに慣れていない店には、助言などのサポートも重ねた。
「お土産店ではあまり売っていない、地元の人が使うスーパーなどに行かないと手に入らないパンを集めました」(担当者)
実際にどのようなパンと出会えるのだろうか。定番商品や人気商品について、担当者に聞いた。
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