11月20日の東京株式市場で、日産自動車(東証1部)の株価が急落。午前9時の取引開始直後は値が付かず、午前9時9分に前日比65.5円安(−6.5%)の940円を付け、年初来安値を更新した。午前の取引を終えた時点での株価は、前日比43円安(−4.3%)の962円。
19日に会長のカルロス・ゴーン氏が金融商品取引法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕されたことを踏まえ、経営の先行き不透明感を嫌気した売りが殺到した。
ゴーン氏は長期にわたって(1)報酬の過少申告、(2)私的な目的での投資資金の流用、(3)私的な目的での社内経費の流用――を行っており、代表取締役のグレッグ・ケリー氏も深く関与していたことが判明している。日産は22日に開く取締役会で両氏の解任を提案する予定だ。
19日夜に会見を開いた西川廣人社長は、不正が起きた要因を「一人に権力が集中しすぎる状況だった」などと説明していた。
ゴーン氏はかつて燃費不正問題を引き起こした三菱自動車の改革に向け、2016年から同社の会長にも就いていた。
逮捕を受け、三菱自は「カルロス・ゴーンの会長及び代表取締役の職を速やかに解くことを取締役会に提案する」「当社において同様の不正行為が行われていなかったかどうか今後速やかに内部調査を行う予定」との声明文を発表。
早期対応を図っているが、株価(東証1部)は下落しており、午前の取引を終えた時点で前日比52円安(−7.1%)の678円を付けている。
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