個人投資家の方々に、投資遍歴から投資に対する考え方まで聞いていくインタビュー企画。第3弾は、30年以上投資を続け、築いた資産をもとに現在はセミリタイアしているNightWalker(ナイトウォーカー)さんに話を聞いた。
ナイトウォーカーさんは現在50代。3年前に30年間勤めたコンピューター関係の会社を早期退職(セミリタイア)した。就職してすぐに株式に触れてきたナイトウォーカーさんは、どんな投資を経験してきたのだろうか。
「会社で持株会に入れ、と言われたのが最初。当時はネット証券会社がまったくなく、昼間しか取引できない。仕事をしていると株式投資は不可能だった。世間はバブルの崩壊前で、株式への抵抗感はなかった」
日本で最初のネット証券は1998年にサービスを開始した松井証券だ。その後、マネックス証券、DLJディレクト証券(現楽天証券)などが続々と営業を始めた。ナイトウォーカーさんが最初に株式に触れたころはバブルの上り坂のころで、株式に対する世間の抵抗感はなかったが、環境的に普通のビジネスパーソンが取引できるものではなかった。
「バブル崩壊後、リベラル系の人が『株はギャンブルだ。それ見たことか』と言い始めてから株式への違和感が(世間に)出てきたんじゃないか。ネット証券ができて、株式自体ではなくネット証券が面白いと思った。管理職になるタイミングだったので経済にも興味が出てきていた」
投資や株式自体よりも、ネット証券という仕組み自体に関心を持った。それが投資のきっかけだったという。当時の投資家の例に漏れず、最初は個別株だった。「会社四季報」を読み込んだという。
「株式をパラパラと買ってみたが、トレーディングゲームだということに気づいて疲れちゃうな、と。そのころ結婚して家を建てて高額な買い物が終わったので、ここからは貯めていかなきゃならないというときに、ネット証券で難しい理屈は考えずにいろいろなファンドを買った。全世界に投資できるインデックスファンドもちょうど買えるようになった時期です」
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