同ジムが女性をターゲットとした理由は、出産や育児、閉経や更年期障害など、ライフステージに応じて体の負担や悩みが加速度的に増えていくため。荻野代表取締役は「平均寿命が延びている一方で、体調不良を抱えながら生きている人も増えている。“健康寿命”を引き上げ、病気になる人を限りなくゼロに近づけたい」と意気込む。
トレーニングジム運営の分野では、RIZAPグループ、ティップネス、Fast Fitness Japan(「エニタイムフィットネス」運営元)などが先行しているが、荻野代表取締役は「AI診断や価格の安さのほか、当社がSNS事業やゲーム事業などで大切にしてきた『コミュニケーション創出』を打ち出して(差別化を図って)いきたい」と強調する。
「大勢が利用するジムでは、トレーナーが特定の個人と親しく話したり、ユーザー同士が談笑しながらトレーニングすることは基本的にNGで、みんなが黙々と運動している。ミクシィはここに着目し、集団で楽しく運動できるコンディショニングジムという、市場にないカラーの店舗を出す。『なぜミクシィがジムをやるのか?』と疑問を持つ人がいるかもしれないが、ゲームアプリ『モンスターストライク』を出した時と同様、みんなで楽しめるものをつくりたいという考えが根底にある」(荻野代表取締役)
ジム事業の売上・利益目標は、現時点では非公開。当初は1店舗のみ展開するが、状況を踏まえつつ出店を加速させ、ゆくゆくは全国に約1万店を構える目標を掲げる。男性向けの店舗の出店も検討している。
荻野代表取締役は「コンビニと同様、街の至る所にジムがあり、気軽にコンディショニングできる環境を整えたい」と意気込む。顧客が増えた後は、既存事業のノウハウを生かし、会員同士が交流できるSNSを始めることも視野に入れているという。
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