UberもAirbnbもNG、韓国財閥が阻む新興ビジネス最新テクノロジーの取り込み(4/6 ページ)

» 2018年12月26日 17時44分 公開
[ロイター]

<「夢でも見ているのか」>

多くの韓国ベンチャー企業は国内でしか使えないアプリに特化しており、グローバル企業に受け入れられるのを困難にしていると、サムスン電子のある幹部はロイターに語った。

調査会社CEOスコアによると、サムスンは2016年以降、スタートアップ企業9社の少数株を取得しているが、そのうち韓国に拠点を置く企業はわずか1社のみだという。

現代自の場合、過去3年で外国のスタートアップ企業15社の計850億ウォン(約85億円)相当の少数株を取得した一方、同時期に投資した国内企業の数はわずか5社で、その額も280億ウォンと少ない。

早期の段階でグラブに投資していたサンフランシスコに拠点を置くベンチャーキャピタル「500 Startups」は、投資先として韓国のライドシェア企業を検討したが、法規制により断念したとしている。

「われわれのような投資家には好ましくない規制環境だ」と、500 Startupsの韓国オフィス責任者、ジェフリー・リム氏はロイターに語った。

その一方で、ポップミュージックやオンラインゲーム、化粧品など、興味深い機会を提供する韓国の産業もあると同氏は付け加えた。

500 Startupsは2015年以降、韓国企業30社に計65億ウォン投資している。その中にはラジオアプリ「SPOON」も含まれるが、同アプリは現在、東南アジアと日本でも利用可能だ。

困難にもかかわらず、韓国のスタートアップ企業を支援する外国の大手企業は他にもある。

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