30代以上の管理職と20代の若手では、仕事に求めるもの、仕事に対する満足度、仕事を続ける意欲などが大きく異なる――。人材会社アデコの調査でこんな事実が浮き彫りになった。
同社が若手・管理職500人ずつに「仕事をする目的」を聞いたところ、51.6%の管理職が「やりがいや達成感を得るため」と答えたが、同様の回答をした若手は33.2%にとどまった。「仕事を通じて社会に貢献するため」(管理職43.6%、若手27.2%)と答えた人の比率にも差がみられた。
「仕事をする上で重視していること」に関しては、管理職からは「自分のやりたい仕事であること」(51.0%)、「個性や能力を生かせること」(42.8%)などの答えが多かった。一方、若手からは「休暇の取りやすさ」(61.4%)、「残業の少なさ」(46.6%)などの意見が多く挙がった。
現在の仕事に満足している人の割合は、管理職の57.8%に対し、若手は47.2%にとどまった。項目別では、「仕事内容に満足している人」(管理職57.6%、若手48.6%)、「人事評価・昇給・昇格に満足している人」(管理職37.6%、若手31.2%)などで差がつく結果となった。
転職意向については、管理職の63.2%が「転職は考えていない」と答えた一方、同様の意見を持つ若手は45.6%にとどまった。
時期別の転職意向を聞いたところ、「すぐにではないが、転職を考えている」(管理職:26.2%、若手:35.8%)、「1年以内の転職を検討している」(管理職:3.4%、若手:5.4%)、「半年以内の転職を検討している」(管理職:3.8%、若手:6.2%)、「現在転職活動をしている」(管理職:3.4%、若手:7.0%)と、全ての項目で若手が管理職を上回る結果となり、アデコは「若手は転職に対する抵抗感が低いことがうかがえる」とみている。
若手に、上司や先輩とコミュニケーションを取る際に「好ましくない」と感じることを聞いたところ、トップは「飲みに誘われる」(30.2%)だった。「メールやSNSなどでやりとりしてくる」(27.0%)、「個別面談や対話の場を持つよう促してくる」「仕事以外の話を聞いてくる」(ともに22.6%)、「自分の意見や考えを聞かれる」(17.4%)などの意見も多かった。
一方、管理職には、若手との接点を持つために飲みに誘ったり、メールなどを送ったり、個別面談を設けたりしている人も存在したため、アデコは「良かれと思っている行動が、受け手には煩わしく感じているという実態があることが分かった」と結論付けている。
調査は2018年9月28〜29日にインターネット上で実施した。
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