「お金の教養」を身につけることを目指した総合マネースクール、ファイナンシャルアカデミーの渋谷豊取締役とともに、日本人の投資観を探っていく本連載「渋谷豊の投資の教室」(第1〜6回はこちら)。第7回は、最近ニュースをにぎわす「金利」について、編集部サイトウが聞いてみました。
ファイナンシャルアカデミーの渋谷豊取締役
サイトウ: 最近、経済ニュースで金利が話題です。米国の金利上昇が株価に影響、とか。でもどうして金利が投資に関係するんですか? 僕は特に借金をしているわけでもないんですが。
渋谷: 金利が経済とどのように関わっているかを知ることはとても大切です。まず金利は、金融政策の手段として関わっています。それから経済の体温計として機能しています。
サイトウ: 金融政策はなんとなく分かります。日銀が金利を下げたとか、ゼロ金利政策が……というものですね。
渋谷: はい、そうですね。ただし、金利といっても中央銀行(日銀)が直接コントロールできる金利とできない金利があるんです。中央銀行がコントロールできるのは政策金利、つまり短期の金利です。主に1年以内の金利をコントロールするのが政策金利です。2%にする3%にする、0%にするなど。一方で長期の金利は、原則的に世の中の需要と供給に基づいて市場関係者によって決められるため、市場金利といわれています。
中央銀行は伝統的な金融手法として短期金利を政策的にコントロールしています。一方、長期の金利は、景気の体温計、良さを表すものだと思ってください。
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