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» 2019年01月10日 20時29分 公開

渋谷豊の投資の教室:300万円か給料6カ月分 投資の前に現金を持ってますか? (1/7)

資産運用が大事だといっても、すべてのお金を投資に回せるわけではないし、回して良いわけではありません。いったいどのくらいを預金や現金として持っておくべきなのだろうか? 単に生活のための現金という以外に、リスクコントロールのツールとして、またチャンスが来たときのための現金という要素もあった。

[斎藤健二,ITmedia]

 日本人の投資観を探っていく連載「渋谷豊の投資の教室」。第6回は、投資を考える際に重要な“現金”について話を聞く。資産運用が大事だといっても、すべてのお金を投資に回せるわけではない。いったいどのくらいを預金として持っておくべきなのだろうか?

ファイナンシャルアカデミーの渋谷豊取締役

 「お金の教養」を身につけることを目指した総合マネースクール、ファイナンシャルアカデミーの渋谷豊取締役に、現金の取り扱い方について聞いた。聞き手は編集部サイトウ。

サイトウ: 投資をする人は、しない人に対して3.5%も得をするという話を聞いて、これは資産運用を始めてみなければ! と思いました。分散投資のやり方と意味も教えてもらったので、もうバッチリです。貯金を下ろして投資に回しますね。でも、現金はどのくらい残しておけばいいんですか?

渋谷: 現金をどのくらい残すべきかの答えをお伝えする前に、資金管理の話をしましょうか。投資で成功している人は将来予測が上手な人と思っている人が多いようですが、多くの経験を積んだ投資家でも将来をバッチリと予測し当て続けることは簡単なことではありません。また、より正確な見通しを立てることは、過去の歴史や経験からヒントを探し当てるしかなく、相当大変な作業になります。

 それでも、多くの投資関係者は少しでも成果を上げるべく将来の見通しを立てていますが、予測が各自異なることから全員が成果を上げることはできません。それに加えて、誰も想像していない事件や事故なども起こります。これまでも、電力会社であんなことが起こるとか、自動車会社で有名経営者にこんなことが起こるとか、誰が予測できたでしょうか。

 つまり投資家にとって、予測が当たらないのはしょうがないことです。予測を当てること以上に大切なことは、不測の事態が起こった時のためにきちんと資金管理をしておくことです。私が数百人以上の富裕層とお会いしてきた経験上断言できるのは、投資で成功した人や成功を継続できている人の共通点は、資金管理がうまいということです。

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