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» 2019年01月10日 20時29分 公開

渋谷豊の投資の教室:300万円か給料6カ月分 投資の前に現金を持ってますか? (2/7)

[斎藤健二,ITmedia]

サイトウ: 資金管理っていったいなんでしょうか?

渋谷: 例えば、投資している資産が一時的に大きな含み損を抱えても、自分の生活に支障がないように生活資金と分別管理していること。次に、含み損が膨らんで途中で投資を中止しなくてもよいようにリスクをコントロールできていることです。

 また、株や不動産の資産価値が大幅に下落した局面において、つまりバーゲン状態の時に、自分もお金を失った状態になって投資機会を失わないように、キャッシュポジションをコントロールすることも資金管理の一つになります。

 夏休みのお小遣いを、前半でほとんど使い切ってしまうタイプの人、ため込んで後半に使うタイプの人、バランス良く計画的に使う人、いろいろいます。前半にお金を使い果たしてしまうと、後半に突然、面白そうなイベントが開催されても参加できません。お小遣いの管理が上手い人が予定外のイベントに参加できるように、投資の世界でも想定外の事態に対応できる資金管理を身に付けた人が、機会を失うことなく長年活躍できます。

 投資での成功のコツは資金管理といっても過言ではありません。世界の有名投資家は口をそろえて資金管理が重要だと言っています。

サイトウ: 前回、リスクの把握が大事だという話がありました。リスク管理と資金管理は関係しているんですか?

渋谷: 例えば、年間15%の価格変動リスクがあるというとき、1標準偏差が15%だという意味です。つまり年間の損益が±15%以内におさまる確率は約66%になります。さらに2標準偏差に収まる確率、つまり年間の損益が±30%以内におさまる確率は約96%になります。しかし、確率的には4%の確率で損益が±30%以上になることが想定されます。ちなみに標準偏差をシグマといいますが、2シグマ外のことが起こり得るのが投資の世界です。

正規分布。中央から上下1標準偏差(1シグマ)の中に66%が収まる。2標準偏差(2シグマ)の中に96%が収まる。ただし、4%の確率でそれ以上のことが起こり得る

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