最近、駅前や郊外のロードサイドで「横浜家系ラーメン」の店が増えている。中でも、赤い地色に黒の筆文字で「○○商店」と書かれた派手な看板に見覚えのある人も多いのでは。
「代々木商店」「池袋商店」「町田商店」「綱島商店」「駒大商店」「荻窪商店」「四谷商店」「町屋商店」「秋津商店」「練馬商店」「金町商店」「石神井商店」「久米川商店」「宮前商店」「小田原商店」「大井商店」「相模原商店」「岩槻商店」「本町商店」「門真商店」「三ノ宮商店」――。地名に「商店」が付いた家系ラーメン店は、実は全てギフト(東京都町田市)という会社が経営している。
ギフトは町田市発祥なので、“町田商店系”と総称していいだろう。「町田商店」は2008年1月、町田市内に1号店(本店)を開業。またたく間に店舗数を伸ばし、19年1月時点での国内直営店は60店を数えるまでになった。今回は、町田商店を運営するギフトが急成長した理由を分析したい。
18年10月期の決算によれば、年商は69億7000万円(前年同期比24.2%増)、経常利益は7億8000万円(22.0%増)となっており、大幅な増収増益を実現している。注目すべきは、売上高経常利益率が11.2%もあることだ。外食産業で2桁を超える経常利益率を達成している企業は珍しい。急成長かつ高収益の注目株である。
また、18年10月には東証マザーズに株式を公開した。横浜家系ラーメンでは初の上場企業となる。ただし、家系に似た「山岡家」チェーンを展開する丸千代山岡家(札幌市)が06年にジャスダック上場を果たしている。
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