3月20日の東京株式市場で、麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたミュージシャンで俳優のピエール瀧氏が出演する映画「麻雀放浪記2020」の公開を決めた東映(東証1部)が上昇。前日終値比190円高(+1.3%)となる1万5000円で取引を終えた。
昨今は「出演者が罪を犯すと、映画はお蔵入りになる」という“自粛ムード”が根強いが、東映は「作品に罪はない」という考えに基づいて公開を決めたという。
ただ、世間から批判を浴びる可能性は否定できないため、東映の多田憲之社長は20日に開いた会見で「少々株価が落ちるかな」と危惧していた。
だが多田社長の予想に反し、同作品の公開決定が伝わった午前10時前後から株価は上昇。午後の取引開始時にやや下げる場面はあったが、その後は右肩上がりに推移した。
ネット上には東映の方針に否定的な意見もみられるが、「忖度(そんたく)しすぎの世の中に一石を投じた」などと高評価する声も多く挙がっている。市場も、同社の批判覚悟の決断を好感したといえそうだ。
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