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» 2019年05月22日 07時12分 公開

専門家のイロメガネ:令和時代の老後リスクとは? 入院できない人たち (1/3)

たとえお金があっても入院を断られることがある。そんなリスクをご存知だろうか。病院から「ここは身内の方にでもサインをもらってください」と求められる書類がある。それが「身元保証人」の契約だ。

[及川修平,ITmedia]

 老後に年金はもらえるか? 退職金はどうなる? 貯金はためられるか? そして、病気になったときにどのくらいの費用がかかるのか? 

 老後のお金については心配が尽きない。さらに健康を損なって入院するとなったときに、どのくらいお金があればいいか気にしている人は多いだろう。しかし、たとえお金があっても入院を断られることがある。そんなリスクをご存知だろうか。

 内閣府が発表している平成30年度高齢者白書によると、2015年の高齢者の人口は3347万人である。そのうち、独りで生活をしている高齢者はおよそ592万人にもなり、全高齢者の17%を超える。

独り暮らしの高齢者数。平成30年度高齢者白書より

 独り暮らしの高齢者はこれからさらに増えていく。子供はいても遠方にいて頼れない……独立してから疎遠になってしまっている……。理由はさまざまだが、自分の身に何かあったとき身内を頼れない人が増えていくことが予想される。

 そんな中、高齢者が独り暮らしをしていると、入院する際にとても困った状況に出くわす。

 入院時にまず必要なのは「入院契約」だが、サインを求められるのは本人だけではない。病院から「ここは身内の方にでもサインをもらってください」と求められる書類がある。それが「身元保証人」の契約だ。

 今回はこの「身元保証人」の問題を通して、令和時代の老後のあり方を法律の専門家である司法書士として考えてみたい。

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