楽天とJR東日本がモバイルキャッシュレス決済事業で連携する。6月5日、両社は2020年春をめどに、楽天ペイアプリからSuicaを扱えるようにすることを発表した。アプリから新規にSuicaを発行できるほかSuicaへのチャージを行える。当初は「おサイフケータイ」機能を搭載したAndroid端末のみの対応だが、今後iOS対応も検討する。
JR東日本のIT・Suica事業本部長、野口忍氏は「強みである交通や移動の領域をコアに、さらにサービスを広げていきたい。ネットサービスをリードする楽天はSuicaの弱いものを補うベストパートナーだ」と、連携の意図を話した。
楽天ペイメントの中村晃一社長は、キャッシュレス化に向けてオープン戦略を取ると話す。Suicaや楽天Edy、QRコードなどさまざまな認証方法を「プロトコル」、銀行口座やポイント、クレジットカードなどの「支払い原資(ペイメントソース)」、そしてアプリの3層構造と捉え、プロトコルと支払い原資については、幅広い方式への対応を進める。
「楽天はペイメントにおけるオープン戦略を取る。ペイメントソースとプロトコルについてレイヤーを多様化していく。今回、楽天としては初めて、他社のサービスと本格連携する」(中村氏)
JR東日本は2018年8月にみずほ銀行と提携し、アプリ内からSuicaを発行できる「Mizuho Suica」の提供を始めている。楽天との提携はみずほ銀行に続く2社目となる。チャージ可能なクレジットカードは楽天カード。またチャージによって楽天スーパーポイントがたまる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング