JR東日本は、鉄道会社でありながら、「駅」という立地条件のよさを生かして、ディベロッパーとしても存在感を示している。その中でも駅ナカ事業は、特に力を入れている事業である。交通の結節点である「駅」を商業施設として活性化させ、利益をあげようというのが、JR東日本としての考え方である。
もちろん、ほかのJRや私鉄も、こういったことをやっている。しかし、JR東日本は民営化後、ディベロッパーとしての存在感を大きく高めてきた。
高級スーパー「紀ノ国屋」を買収し、駅ビルや駅ナカに店舗網を拡大したり、大きな駅では駅ナカの大規模開発を行ったりしている。
2005年には大宮駅に「ecute」を開業し、駅ナカ事業は本格化していった。品川や上野などにも大きな駅ナカ施設ができ、弁当、手土産になるようなお菓子、飲食などを充実させていった。鉄道事業だけではなく、そういった事業にも力を入れるようになり、利益を上げている。
鉄道会社は、駅ナカにさまざまなお店を出すことで利用者の利便性を向上させるだけではなく、そこからも利益が上がるようになっている。お店は、利用者の多い駅に出店することで、売り上げや利益を向上させようとしている。
つまり「駅ナカ経済」が、活性化しているのだ。
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