一方の駅弁業者も、地域の駅だけで販売することにこだわっていない。ドライブインなどを出店する駅弁業者もあれば、東京や新宿、上野などにある各地の駅弁が集まるお店に出品している駅弁業者も多い。山梨県にある小淵沢駅の駅弁業者・丸政では、新宿駅で販売するための駅弁を作っている。
また駅弁業者によっては、百貨店や商業施設での販売に力を入れるところがある。京王百貨店の地下食料品売り場では、数種類の駅弁が販売されている。横浜の崎陽軒は、神奈川県内や東京都内などの百貨店やショッピングセンターなどで「シウマイ弁当」を中心に弁当を販売している。
もちろん、冬になると京王百貨店では「駅弁大会」が開かれ、多くの人が集まる。駅弁業者はその行事に合わせて新作を開発することも多い。
駅の中にさまざまな弁当店が入って選択肢が増えていくだけではなく、既存の駅弁も販売網を各方面に広げている。
「駅」に集まるおいしいものもあれば、「駅」からはばたくおいしいものもある。長距離列車に乗ってどこかへ行く人や、都心で働く人たちは、美食の拠点である「駅」を十分に活用してほしい。
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