一時150万円に迫ったビットコイン価格だが、FRB議長の議会証言や米トランプ大統領の暗号資産に対するツイートなどもあり、大きく下落。連休最終日の15日には100万円近くまで下落した。7月16日16時現在は115万円前後で推移している。
ビットコインの過去30日間の値動き(=CoinGecko)
ここ数日間に、米国での暗号通貨に対する否定的なコメントが相次いだことも、背景にある。FRBのパウエル議長は11日の議会証言で、「ほとんど誰もビットコインを決済に使っていない。ほとんど金のような価値の保管手段だ」と話した。
7月10日の米国議会の公聴会で、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、Libraへの懸念を表明した。金融安定監視評議会(FSOC)でも問題に取り組むという(写真=ロイター)
さらに、トランプ大統領も「ビットコインや他の暗号通貨のファンではない。これらはマネーではない。ボラティリティは高く、価値には何の根拠もない」とツイート。さらに、パウエル議長もトランプ大統領も、Facebookの暗号通貨Libraに否定的なコメントをした。
12日には、仮想通貨交換所のビットポイントから、国内3度目となる仮想通貨流出事件も発生。金融庁が、ビットポイントジャパンに対する業務改善命令の報告義務を6月28日に解除した矢先の出来事だった。
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グローバルに使うことを目指した暗号通貨としてFacebookが主導するLibra。技術面ではなく利用用途面から見ると、ビットコインと大きな2つの違いがある。
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ビットコインの価格急騰が止まらない。100万円を超えてから10日で150万円近くまで上昇した。背景には、Facebookが発表した「Libra」やビットコイン先物取引をめぐる動きがあると見られる。
- ビットコインが100万円回復 1年1カ月ぶり
ビットコインがじりじり価格を上げている。6月16日に100万円を超えた。17日現在は90万円台後半で推移している。100万円を超えるのは、2018年5月上旬以来、約1年1カ月ぶり。
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「投資のきっかけは仮想通貨のリップルを買ったことです」。金融庁は貯蓄から投資へのシフトを促し、各社が若年層向けの投資商品や金融教育を推進している。ところが、若者にとって投資の入り口になっているのは皮肉にも仮想通貨だ。
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