ところでなぜおとなのジャンプ酒場は、80年代のジャンプに絞っているのか。「週プレ酒場」でスタッフとして勤務し、現在は『週刊プレイボーイ』編集部に務める金髪りさ氏は、その狙いを明かす。
「ジャンプが毎年発行部数を伸ばし続けていた1980年代から90年代、当時の読者だった小学生の方は、いまや社会の中枢を担う働き盛りの社会人として活躍しています。そんな方の憩いの場となるように居酒屋としてオープンしました」
確かに1985年に10歳の小学4年生だった人がいたとしよう。その人も今や44歳になっている。各企業で管理職に就いている人も少なくない。こうしたサラリーマンの憩いの場……少年時代の思い出に浸れる場として展開する狙いがあるのだろう。
安価な価格設定にすることで、こうした層のリピーターを獲得する狙いも垣間見える。おとなのジャンプ酒場は2時間制の食べ飲み放題制で、値段は税込み3000円だ。52種類の飲み物と42品の料理に加え、別料金を払えば上述の7作品のコラボメニューを味わうことができる。
コラボメニューの種類は、「ドラゴンミートボール」や「キン肉マン マッスル・ドッキングバーガー」「炎のシュレンの炙り肉寿司」や「槇村香のハンマーコブサラダ」など。これらを注文すると、各作品の特典ステッカーがもらえる。このほか、期間限定の他の80年代作品とのコラボフードも用意する。
1回の来店で7種類のステッカーを1人で獲得するのは難しいため、全種類集めるには何度も通う必要がある。また、ポイントをため7回通うことで、「おとなのジャンプ酒場ロゴ」が入った特製ジョッキをもらうこともできる。店頭でTシャツやフィギュアなどの限定グッズも販売する。
肝心の料理のほうも、実際に居酒屋チェーンを手掛ける業者が取り仕切ることで、一般の居酒屋と遜色ないものを提供する。店舗は、大手居酒屋チェーンの「居酒屋いくなら俺んち来い。」や「とりとん」「pecori」に加えて「スパゲティのパンチョ」などを運営する「ファイブグループ」(東京都武蔵野市)が運営する。
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