決済代行サービスを手がけるネットプロテクションズ(東京都千代田区)は、国内のスマホ決済について、業界の全体像を表すカオスマップの2019年版を公開した。大きく、「後払い・クレジット」「デビット・即時決済」「プリペイド・チャージ・事前入金」の3つに分け、対応する事業者を分類している。
18年版との比較では、クレジットカード必須のサービスよりも、クレジットカードなしでも利用可能なサービスが増加している。ネットプロテクションズは、クレジットカードを保有していない層や、持っていてもセキュリティ不安から抵抗感のある層への訴求だと分析している。
クレジットカード不要のサービスは、大きく銀行やコンビニなどからチャージする「前払い」、銀行口座とひも付ける「即時払い」、クレジットカードを使わない「後払い」がある。前払いでは、「ファミペイ」「セブンペイ」などが新たに登場。即時払いでは「銀行pay」など各銀行の決済サービスに動きが見られた。
注目は、クレジットカード不要の後払い決済だ。当初前払い方式でサービス提供していたメルペイは、クレジットカード不要の後払い領域に参入。またZOZOグループのアラタナがコイニーと5月に始めた「ツケ払い powered by Coiney」は、リアル店舗が利用者の後払いを可能にするサービスだ。
ネットプロテクションズが2018年に行った調査では、利用してみたい決済手段として後払い方式が55%でトップ、2位がクレジットカード決済(37%)となっており、後払いに対する消費者のニーズがうかがえる。ただし、クレジットカード不要の後払いは、決済会社自身がリスクを取るため、「参入可能な企業は限定的」(ネットプロテクションズ)ともいえる。
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