そしゃく音を分析 モスバーガー新作は”音までうまい” マーケティング施策を強化味と音に絶大な自信(2/2 ページ)

» 2019年09月11日 15時13分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]
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マーケティング施策を強化

 モスは、マーケティング施策を強化する動きを見せている。

 これまで「商品本部」と「ブランド戦略室」に分かれていたチームを「マーケティング本部」として一本化。「これまではおいしいものさえ作っていれば必ずお客さまに来てもらえていた。しかし、今世の中にはおいしいものや新しいものがあふれている」(担当者)。従来のやり方ではうまくいかなくなっている中で、商品開発とマーケティングを一気通貫で行うことを決断した。

 今期掲げるテーマ「CHANGE」では、「既存戦略と新たな戦い方の組み合わせ」を図る。19年度上半期には定番商品のてこ入れなど既存戦略面に注力。下期からは新たにモスジャパンプライドとして、キャンペーンを仕掛ける。新たな戦い方として、今回の新商品では、初めてペルソナ分析を用いた。海老天七味マヨでは「量は少なくてもいいので、よりおいしいものを求めるリピーター層」を、ジャンボメンチでは「ボリューミーなものを求める若年層」を狙う。広告戦略でも、「これまではテレビが10、デジタルは0」(担当者)だった比率を、狙ったターゲットに訴求しやすいデジタル広告へ徐々に移行していく。

 なお、モスは消費増税に際して一律して価格を据え置く。その上で、現行の税込表示から本体価格表示へと変更。同じ商品でも、店内で食事するかテークアウトするかで、価格が変わることになる。マクドナルドなど一部外食チェーンでは、商品によって価格を変更したり改定したりと対応が統一されていないケースも見られる。今回の対応について担当者は「モスは、各商品にファンが付いている傾向にある。お客さまの中には、メニューを見ずに注文する人も多い。こうした現状で商品ごとに対応がばらつけば、得する人と損する人が出てきてしまう」と説明している。

放映されるCMの一部
記念撮影
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