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» 2019年10月02日 06時00分 公開

世界基準の部下育成法とは?:上司はなぜ部下の価値観を「無視」してしまうのか?――元GE「リーダー育成専門家」が斬る (2/4)

[田口力,ITmedia]

部下の価値観を理解する「超簡単ノウハウ」

 部下がどのような価値観を持っているのかを知るためには、次のような方法を参考にしてください(先に上司としての自分の価値観を知ることが大切ですので、自分でこの方法を試してから部下に実施してください)。

 まず次の図表に書かれている単語に目を通してください。自分が大切にしている価値観としてしっくりくるものを10個選んでください。リストにない場合は、自由に付け足してください。

photo 「個人の価値観」の一覧(クリックで拡大)

 次に、選んだ10個の価値観から上位5個を特定して、順位付けしてください。

 最後に、以下の質問に答えてください。

  • なぜ5つの価値観がその順位になったのか、背景や理由を説明してください
  • 現在の職務を遂行するに当たってどの価値観が支えになっていますか
  • 自分の仕事に対して、選んだ価値観がどのように反映されていますか
  • 自分の行動と価値観の間に、何か矛盾や対立が生じたことはありませんか
  • 自分の価値観は、今後のキャリアにどのような影響を及ぼしそうですか

 こうした質問によって部下の価値観およびその価値観が形成された背景などを知ることができます。部下のパフォーマンスを生み出す元となるコミットメントを高めるため、その価値観にできるだけ適合するような仕事を設計する一助としてください。

部下が会社に居続ける理由を聞こう

 部下育成の前提として、部下に対するエンゲージメントの重要性についてはすでに述べた通りです。具体的なエンゲージメント・スキルとして、まずやるべきことは、「知る」ということでした。その「知る」対象は、まず自分について。そして相手である部下を「知る」という順番になります。

 さて、部下を「知る」ために1対1でインタビューを行う際のポイントは、次の4点です。

1.部下が何を重視しているのかを知ると同時に、彼らの仕事の内容を理解する

2.部下が抱く展望、キャリア向上への強い願望、キャリア開発への要望などを知る

3.時間をかけてでも個々の人物を理解する

4. 部下が自分の意見を十分に発言し、重要な問題を快く話し合うことができるように、相手に応じて話の切り出し方などアプローチを調整する

 こうしたポイントを踏まえ、部下を知るために行う質問のうち、エンゲージメントを高めることを狙いとした質問例を挙げてみます。

「あなたが担当する職務のうち、どの要素に最も情熱を感じますか」

「あなたが担当する職務を、より魅力的なものにするために、私にできることは何でしょう」

「あなたが成長するために役立つような経験を積むために、私に対してどのようなサポートを望んでいますか」

「今年はどのようなことを身に付けたいと思っていますか」

「仕事の楽しみややりがいを高める要素を1つ挙げるとすれば何ですか」

「あなたは自分が望むような方法で『認められている』と感じていますか。どのように認められることが望ましいですか」

 こうした質問を参考にして、部下と1対1のインタビューを行ってください。こうしたインタビューは、部下が「会社に居続ける理由」を尋ねることが趣旨になるため、英語では「Stay interview」と呼ばれます。

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