1つが飲食店に対する迷惑な口コミの存在と星(評価)の操作、もう1つは利用者が書きこむ口コミ(レビュー)の削除だ。
食べログは過去には同様の炎上トラブルがあった。「昔の記事が流れていると思ったらまたか」というツイートも筆者は目にした。つまり以前とまったく同じ炎上が今また起きている。星の操作に関する事実関係は別にして、食べログはこのような疑念を払しょくすることがまったくできていない。
食べログは飲食店の情報と利用者の口コミで成り立つサイトでありながら、飲食店からも利用者からも批判される極めて異常な状況だ。そして食べログが炎上し続ける根本的な理由は、以前から変わっていない。その理由とは、口コミサイトと宣伝サイトという、本質がまったく異なる姿をユーザーと飲食店を相手に都合よく使い分ける矛盾したビジネスモデルだ。
現在飲食店を検索すると、検索順位の一番目や二番目といった上位に食べログのページが表示される。星の数が多いほど、良い口コミが多いほど来客にはプラスの効果が働く。
この仕組みはオーナーにとって便利なサービスだが、悪い口コミを書かれた場合には一転してマイナスの効果を発揮する。それが公平な競争による評価であれば、一定程度は仕方がない面もある。あらゆる商品やサービスは絶えず客の評価にさらされるからだ。
しかし食べログにはオーナーから、「ウソを書かれて客数が減った」「食べログの有料広告の売り込みを拒否したら星の数を減らされた」と、事実であれば詐欺や営業妨害となりかねない疑惑まである。しかもこれは何年も前から続く食べログへの疑惑で、一部のオーナーから食べログは蛇蝎(だかつ)のごとく嫌われている。
一方でユーザーからは、レビューで問題点を指摘したら事実を書いたのに削除された、食べログはお店から金をもらっているから不利なレビューを削除している、といった口コミサイトとしては致命的な疑惑も出ている。
星の数の操作やレビューの恣意的な削除は口コミサイトとして考えられない問題行為だ。運営会社のカカクコムは上場企業であるため、コンプライアンスやガバナンスの観点からこれらの問題行為、場合によっては違法行為が行われているとは考えにくい。しかし現実にそのような批判が何年も前から多数発生している。
その原因はさまざまにあるとは思うが、一番の理由は広告料の存在だ。
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