「食べログから、年会費を払えば店の評価を上げるという営業電話がかかってきた」――そんな投稿が10月5日ごろからTwitterで注目を集め、グルメ情報サイト「食べログ」に批判が集まっている。ITmedia NEWS編集部が運営元のカカクコムに問い合わせたところ、「事実として確認していない」とし、「取引によって店の点数が変動することは一切ない」と否定した。
食べログについて、Twitter上では飲食店関係者とみられるアカウントから「年会費を払えば店の評価を上げると言われ、断ったら評価が下がった」「お金を払えば悪い口コミを消せると言われた」などの報告が相次いでいる。
Twitterで飲食店関係者などから挙げられている報告は事実なのか。カカクコムに質問したところ、同社は「取引によって店の点数が変動することは一切ない」と否定した。
―― 「会費を払えば評価が上がる」という営業を行った事実はあるか
カカクコム ご質問のような事象について、弊社では事実として確認しておりません。
―― 会費を払っていない店の評価を下げることはあり得るか
カカクコム ユーザーにとって公正中立な点数・ランキングであるとの性質上、飲食店向け有料サービスを含む食べログとの何らかのお取引によって、お店の点数が変動するということは一切ございません。飲食店向け有料サービスはあくまでお店からの情報発信機能を充実させ集客にお役立ていただくためのサービスですので、そのご利用の有無が、ユーザーの声を集約した点数・ランキングに影響が生じさせるということはあり得ない、とご理解ください。
―― 低評価を付けたり否定的な口コミを投稿したりしたユーザーに書き直しを求めることはあるか
カカクコム 規約やガイドラインに則って一定の条件を満たしていないものや表現に問題のあるものについては、レビュアー(口コミ投稿者)に対する修正依頼、内容や表現に問題が多い場合には弊社による口コミ削除などを行なっております。
カカクコム 「事実と異なります」などの飲食店やユーザー様からの指摘をきっかけに(口コミの確認を)実施することもございます。そのために各口コミには、問題のある口コミを食べログに報告できるページへのリンクを記載しております。ご報告があった場合は必要に応じて、食べログにてユーザー様・飲食店様に対し、どのような問題があるのか、またその問題が生じている背景など詳細をヒアリングの上、適切に対応をさせていただいております。
Twitter上の報告に反し、カカクコムは会費の支払いや飲食店向けサービスの利用で評価を操作することはないと明言。主張が食い違う形となった。
食べログの疑惑が話題になる中、公正取引委員会が食べログなど複数のグルメ情報サイトについて実態調査を現在行っていることも明らかになった。顧客である飲食店に質問用紙を送り、サイト運営元との契約内容について回答を集めているという。公取委は、「時期は未定だが、調査がまとまり次第公表したい」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR