連載
» 2019年10月21日 14時00分 公開

ビジネスに役立つデザイン&フォント術:スライドの文字や画像、安易に大きくするのはNG! 読みやすさを格段にアップするデザイナーのバランス術 (1/3)

[菊池美範,ITmedia]

 会議前の5分ほどでできる資料のブラッシュアップ方法を解説するこの連載。初回ではプレゼン資料を作るときのフォント選びの重要性と効果について解説したが、今回は「フォントとデザインのメリハリ」について。フォントの大きさや行間のアキを最適なものにしながら、画像やグラフなどのビジュアルとのバランスをどう整えるかチェックしていこう。

著者プロフィール:菊池美範(きくち よしのり)

デザイン、出版事業などを行う株式会社エイアールディー代表取締役。1980年代末からパーソナルコンピュータをデザインワークに取り入れ、1990年代〜現在までグラフィック、エディトリアルデザインの分野でフォントの適切な使い方にこだわったデザインワークを続ける。


(※)この記事に登場する資料は全て筆者と編集部が作成した架空のものです。記事中の操作は、基本的にMicrosoft PowerPoint 2016で行っています。

 スライド作成におけるフォントとデザインのメリハリとは何か。それは、「相手に伝えたい内容の優先順位を3段階から5段階くらいに分けて、文字やビジュアルを適切な大きさとアキにすること」だ。

文字は「太さ」と「アキ」が重要

 ここからは、ビフォーアフターを例で示しながら、広い会場で投影しても読みやすい・見やすいフォントとデザインを解説する。

 これがビフォーの資料だ。使用フォントは游ゴシックBoldだが、バランスなどは考えず、全ての文字を24ポイントにしてそのまま組んでいる。これではどこが重要で訴えたいポイントなのかよく分からない。

photo Before

 ここから文章を整理し、フォントの大きさやバランスを整えるとこうなる。ぐっと見やすくなったのが分かるだろうか。少しの工夫でこれだけ資料の読みやすさは変わってくる。

photo After

 それでは、ビフォーの資料からどんな風にブラッシュアップしていったのか、順を追って説明していこう。

タイトルの大きさ、どう決める?

 まずは文章を整理するところから。スライドを作成しているとつい文章を詰め込みすぎてしまうので、内容をシンプルにし、字数を削ぎ落としていこう。その後、伝えたい内容に優先順位を付け、訴えたいテーマが目立つような構成にする。今回はひとまとまりになっていた文章を、タイトル、見出し、本文、キャプションの4つに分けて整理した。

 タイトルは文字数をできる限り減らし、文字の大きさは最低でも32ポイント以上にしよう。作例で56ポイントにしているが、56〜64ポイントほどが望ましい。

 どうしても文字数を減らせない場合は、一部をサブタイトルにし、タイトルの50〜60%ほどの大きさにして入れる。タイトルが2行以上になる場合、行間は1.0に設定する。

 見出しはメインで読ませる本文の導入なので、本文よりも目立つようにする。ただし、文字サイズを大きくしすぎてしまうとタイトルと差がつかなくなるので、本文よりも少し大きくするか、同じ大きさで太さやフォントの種類を変える方が効果的だ。

 本文もタイトル同様、文字を詰め込みすぎないことが大切だ。どうしても1枚に収まりきらない場合は、無理に詰め込まず、スライドを分けるといい。文字サイズは20〜28ポイント程度がおすすめ。アフターの資料では、24ポイントに設定している。

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