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» 2019年12月26日 17時00分 公開

インバウンド消費の実態は? 関東の訪日外国人1人当たりの消費額、実は減少中

[ITmedia]

 日本最大級のインバウンドニュースサイト「訪日ラボ」を運営するmov(東京都渋谷区)が『インバウンド調査報告書2020[2019年上期のデータから2020年上期を展望する]』を発売した。その報告書に掲載された調査結果の一部を公開している。

インバウンド消費の実態は?

 調査結果では、日本全体の訪日客数は堅調に増加しているものの、関東エリア7都県中5件で、19年上期における訪日外国人1人当たりの消費額が減少していることが分かった。

 訪日外国人1人当たりの消費額は、神奈川県と東京都を除き、関東7都県中5県で前年同期比で減少。特に群馬県、栃木県は顕著に減少しており、2県とも前年同期比で-25.7%だった。

関東エリアの延べ訪問者数ヒートマップ
訪日外国人1人当たりの消費額(2019年1-6月期)と増加率(前年同期)
群馬県 4万4454円(-25.7%)
栃木県 2万9299円(-25.7%)
茨城県 4万9987円(-17.6%)
埼玉県 6万4070円(-9.5%)
千葉県 1万3439円(-3.0%)
東京都 9万8084円(+3.0%)
神奈川県 4万9,471円(+29.6%)

 減少の理由には訪日客の平均宿泊日数の減少があり、関東エリアでは、群馬県、茨城県、栃木県、東京都で平均宿泊日数が減少している。そのうち東京都以外の3県では、消費額も大きく減っており、顕著に平均宿泊日数が減少していることが分かる。

訪日外国人の平均宿泊日数(2019年1-6月期)と増加率(前年同期)
群馬県 6.50泊(-40.91%)
茨城県 9.55泊(-24.21%)
栃木県 3.63泊(-21.77%)
東京都 5.06泊(-6.64%)
千葉県 0.66泊(±0%)
埼玉県 14.80泊(+5.26%)
神奈川県 5.36泊(+6.77%)

 しかし、東京をはじめとした関東エリア全域での平均宿泊日数の減少は、インバウンド需要の地方分散が促進されていると見ることもでき、一概にネガティブな状況とはいえない。同報告書では、訪日外国人の周遊ルートから、「特別区(23区)→成田」の移動者数と比べて「成田→特別区」への移動者数が4分の1程度しかなく、成田空港からすぐに地方便へ乗り換えている可能性が高いと分析している。

関東エリアの周遊ルート・移動区間トップ10

 訪日ラボは、政府方針としてインバウンドの地方分散を目指している以上、現状の平均宿泊日数でインバウンド消費を最大化することが重要になると指摘。具体例として、スノースポーツなどのアクティビティーや、その場での需要を捉えやすい飲食店や小売店における「旅ナカ」での集客強化など、泊数によって変動しにくい消費項目を強化していく必要があると述べている。

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