東京への人口集中止まらず 大阪圏や名古屋圏にも流出の波

» 2020年02月05日 18時22分 公開
[ITmedia]

 地方から都市部への人口流出が止まらない。総務省の「住民基本台帳人口移動報告」によれば、2019年に転入者が転出者を上回ったのは、東京都や神奈川県、千葉県など8都府県のみ。都市部の中でも、特に東京圏への一極集中が進んでいるという。

photo 東京圏に人口が集中している(画像はイメージ/提供:ゲッティイメージズ)

 都道府県別でみると、最も転入超過数が多かったのはやはり東京都で、8万2982人。次いで神奈川県(2万9609人)、埼玉県(2万6654人)と続いた。総務省の担当者は「東京圏への転入者は、20〜24歳、25〜29歳、15〜19歳の順で多く、進学や就職に伴って東京圏へ流れている現状がうかがえる」としている。

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 一方、転出超過数が最も多かったのは広島県で8018人。次いで、茨城県(7495人)、長崎県(7309人)、新潟県(7224人)と続いた。

photo 都道府県別の転入超過数(=総務省統計局調べ)

 また、三大都市圏を比較しても、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)が24年連続で転入超過だったのに対し、名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)と大阪圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)は7年連続で転出超過と、東京圏に人口が集中していることが分かる。

 19年の東京圏への転入者は54万140人で、転出者(39万1357人)よりも約15万人多い。特に女性の転入超過数は8万2789人と、男性よりも1万7000人近く多かった。

 名古屋圏は男女ともに転出超過で、男性は6512人、女性は8205人。一方、大阪圏は男性が5358人の転出超過だったのに対し女性は1261人の転入超過と、男性の流出が多かった。

photo 三大都市圏の転入超過数の推移(=総務省統計局調べ)
photo (同上)

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