日本たばこ産業(JT)は2月17日、「ゼロスタイル・スヌース」ブランドから新たに2つの商品を発売する。ゼロスタイル・スヌースは「かぎたばこ」の1種で、火を使わず、煙も灰も出ないたばこ。タバコ葉を包んだポーションを頬と歯茎の間に挟んで使用する。
新たに発売するのは「ゼロスタイル・スヌース・抹茶ラテ」と「ゼロスタイル・スヌース・梅」(20個入りで、いずれも税込500円)。現在販売しているゼロスタイル・スヌースは、「ブラック・メンソール」や「レギュラー」「クールミント」といったフレーバーが目立つ。今回、「梅」と「抹茶ラテ」という思い切ったフレーバーを選んだ理由について担当者は「日本らしさを重視した結果」と話した。
もともと、「スヌース」というかぎたばこは北欧で親しまれている伝統的なたばこだという。このスヌースを、小さくしたり、味や香りを調整したりして「日本向け」にカスタマイズすることでゼロスタイル・スヌースは生まれた。ニーズとしては、副流煙で周囲に迷惑を掛けることを不安に思うような人が、紙巻きたばこと併用して使うケースなどを想定しているという。
紙巻きたばこよりも健康への被害が少ないということを売りに、たばこ各社はIQOS(アイコス)、Ploom TECH(プルーム・テック)、PULZE(パルズ)といった加熱式たばこに注力している。ただ、2020年4月には改正健康増進法により、紙巻きたばこだけでなく加熱式たばこも規制の対象となる。ほとんどの飲食店で「原則禁煙」となるが、かぎたばこは煙が出ないなどの理由で対象外となる。こうした背景から、かぎたばこへのニーズは高まりそうだ。
今回発売する2種はポーション1つにつき1.9ミリグラムのニコチンを含んでいるという。担当者の話では、使用時間などにも左右されるが、実際に使用する場合のニコチン摂取量は0.8ミリグラムほど。これは同社の「メビウス」や「メビウス・ボックス」などと同程度のニコチン量だ。
また、日本らしさを打ち出したフレーバーであることから、東京五輪の開催などで増加が見込まれる外国人観光客向けとしてもチャンスがありそうだ。改正健康増進法により、たばこ業界へは厳しい風が吹くと思われているが、この風を追い風とすることはできるか。
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