コラム
» 2020年02月15日 07時11分 公開

本人だけでは済まない! 就活セクハラという企業リスク (1/3)

2021年4月入社の採用活動が始まっている。就活する学生へのセクハラが問題になっているが、企業はどのように対応すればいいのだろうか。

[増沢隆太,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:増沢隆太(ますざわ・りゅうた)

株式会社RMロンドンパートナーズ代表取締役。キャリアとコミュニケーションの専門家として、芸能人や政治家の謝罪会見などをコミュニケーションや危機管理の視点で、テレビ、ラジオ、新聞等において解説している。大学や企業でのキャリア開発やコミュニケーション講座を全国で展開中。著書「謝罪の作法」他多数。


 3月からの就活本格化を前に、すでに21就活(21年4月入社の新卒学生の採用)は始まっています。「就活セクハラ」と呼ばれる、就活する学生へのセクハラではついに逮捕者まで出ています。単に愚か者個人の所業では済まない、ハラスメント犯を出した企業にも深刻な被害をもたらすリスクです。

就活セクハラを促進したOBマッチング

 住友商事、大林組といった超一流企業で、就活中の女子学生へのセクハラ事件が発覚しました。現在の就活システムでは、現役学生がOBOGを訪問して話を聞く「OB訪問」が重要であると指導されます。一方で出身大学名というもっともデリケートな個人情報は、いくらリクルートのためとはいえ、本人許可もなく勝手に会社や出身大学が公開できなくなりました。結果として学生は、大学キャリアセンターでも、企業の人事部でもOBOGとの訪問にてこずるようになっています。(注:私自身はさまざまな大学のキャリア講座において、必ずしもOBOG訪問が必要では無いことを説明している)

 ここに商機を見いだしたのはネット企業です。勝手に出身大学(最終学歴)情報をさらすのは違法でも、本人自らさらすなら問題ないでしょうということで、OBOG訪問のためのマッチングサイトというビジネスが出来上がりました。

 仕組みは、後輩からの訪問を受け付ける社会人が登録し、学生は志望先企業で自分のOBOGに当たる人を簡単に検索、直接連絡ができます。出会い系と全く同じシステムで、そこから先は個人的にアプローチ、直接会うことができる訳です。自分でリストを探したり、OBとはいえ見ず知らずの人にアプローチしなくて良いなど、学生にもメリット満載のシステムは現在でも非常に多く利用されているようです。

 そこから先は個人の自由、自由交流ですが、これがトラブルに発展したのが就活セクハラ事件です。アプローチしてきた女子学生に「個人的に採用に有利な情報をあげる」「個人的に面接突破のトレーニングをしてあげる」「個人的に悩みの相談にのってあげる」といった形での関係を迫る、酒を飲ませてホテルに誘うなど就活生という弱い立場につけ込む不らち者が現れたのです。

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