日本で働く外国人人材は、企業側の認識よりはるかに職場に不満をため込んでいる――。人材事業を手掛けるパーソルグループのパーソル総合研究所(東京・千代田)の調査で、こんな結果が明らかになった。
特に昇進・昇格の遅さへの不満が高く、外国人上司より日本人上司のマネジメントの方に問題を感じている人が多いことも判明。人材獲得競争が国際規模で激化する中、彼らを受け入れる日本の職場の不備が明らかになったかっこうだ。
調査は2019年10〜11月、パーソル総研が日本で働く外国籍の従業員1000人にWeb上で行った。経営層を除く正社員とパート・アルバイト、各500人ずつが対象。
まず、外国人正社員の日本の職場に対する不満を複数回答可で挙げてもらったところ、1位は「昇進・昇格が遅い」で28.6%となった。2位は「給料が上がらない」(28.2%)、次いで「給料が安い」(25.6%)という結果に。他国より成果主義があまり浸透していないとされる日本企業の待遇面への不満が浮き彫りとなった。
次に、今回挙げられた不満の項目数について集計したところ、外国人正社員は平均で4.7個となった。これは企業側(過去調査などに基づく)が認識している「外国人材の不満の数」の3.4倍に当たる。パート・アルバイトを含む外国人従業員全体でも、不満項目数は企業側の認識の2.6倍という結果になった。
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