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» 2020年03月26日 08時00分 公開

SNSマーケティングの死角:『100日後に死ぬワニ』炎上、真の引き金は? Twitterデータで迫る (3/4)

[服部良祐,ITmedia]

書き込みのほとんどは「炎上でない普通の感想」

 「100日後に死ぬワニ」関連のツイートのうち、「ステマ疑惑系」のネガティブな物を除いた「一般的反響」の書き込み量の推移もグラフ化してみた。Twitter上で漫画が日々アップされるたびに万単位でリツイートされ、盛り上がっていた本作だが、やはり反響の書き込みのほとんどは最終回の3月20日前後に集中する結果となった。

photo 『100日後に死ぬワニ』のTwitter上での「ステマ疑惑系」書き込みと、そうでない「一般的反響」書き込みの推移(エノルメ調査)

 しかも、20日の関連書き込み約115万件のうち、「疑惑系反響」はわずか約3000件。ステマ疑惑がピークに達した翌21日ですら、全約44万件のうち疑惑系は9分の1程度にとどまった。Twitterユーザーの大半は、炎上という“祭り”に参加するより、「普通の感想を述べ合っていた」と言えそうだ。

 書き込み内容を細かく分析した武田氏も「ステマの話題を受けて『ファンだったのに裏切られた』と本気で語っているユーザーはあまり多くない印象。もともとアンチだったり、電通などに嫌悪感を持っている人、“ネットリンチ”(八つ当たり)したいような層が、炎上したことで一気に飛びついたのでは」とみる。

 一方で「データ上の2%という割合はそうでもない量。ただ、こうした情報量自体は炎上したかどうかの物差しにはならないと(個人的には)考える。一般の人が(Twitterの)画面から接触する情報がネガティブだと、新規の読者もネガティブな心理に寄っていきがちだ」とも指摘する。

 その上で、武田氏は「ワニ単体のキャラでなく、『死』というテーマ性と(独特の)構成が受けていた作品。(炎上データの)時系列から見ても、情報開示タイミングの完全なミスだと思う。終わり方については、商用展開(公表のタイミング)も含め、もう少しリスクマネジメントができたのではないか」と分析する。

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