サントリーホールディングス(HD)は4月15日、医療機関向け消毒用アルコールの提供を4月下旬から開始すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大によって消毒用アルコールが不足する中、医療機関などが消毒用として使えるアルコールの種類が広がったことから、製造したアルコールの一部を提供する。
厚生労働省はこのほど、手指消毒用以外の高濃度アルコールについても、医療機関などで消毒用として使うことを認めた。
サントリーHDが提供するのは、サントリースピリッツ大阪工場で蒸溜したアルコールの一部。18リットルの一斗缶にアルコールを入れて医療卸に引き渡し、そこから医療機関や高齢者施設に届ける。製造にかかるコストは同社が負担する。
サントリーグループでは、海外でも消毒用アルコールなど支援物資の製造や提供を始めている。米国では3月25日、ケンタッキー大学に手指消毒液の生産に適したアルコールと容器を提供した。3月末からは、ビームサントリーがケンタッキー州の生産拠点でアルコール消毒液を製造。同州の緊急救援隊員や医療従事者などに寄付していく予定だ。
その他、スペインでは4月上旬、警察に対して消毒用アルコールを提供。カナダでも消毒液の生産を検討している。インドネシアでは、医療従事者向けに防護服2000枚、医療用マスク数千枚を22カ所の病院に寄付した。
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