コラム
» 2020年04月22日 08時00分 公開

新型コロナでどう変わるのか? 食品スーパーの未来米国に学ぶ(1/4 ページ)

新型コロナの感染拡大で、食品スーパーが大きく変わろうとしている。日本でも営業時間を短縮したり、入場を制限したりしているが、米国ではどのような取り組みをしているのか。大手3社の事例を見ると……。

[藤井薫,ITmedia]

 新型コロナウイルスの大流行で、人々の生活が激変するなか、多くのビジネスがいまだかつてないスピードで変化を求められている。その影響を最も受けている業界の一つが、生活必需品を取り扱う食品スーパーだろう。

 新型コロナの感染者が79万人(4月20日時点)を突破し、世界で最も緊迫した国になっている米国では、人々の接触を避けるため地方自治体が法令により外出制限をしている。その制限は州により対応が異なるが、基本的には生活に必要な食料品や医薬品などの購入に関しては外出が許可されている。つまり、人々が唯一出かけられる場所が、食品スーパーとなっているのだ。

 そのため、食品スーパーは常に買い物客で混雑し、かなり感染リスクが高い場所となっている。食品スーパーで働く従業員は、医療機関で働く人々と同じくらいウイルスの感染リスクがあると言っても過言ではない。

 このような状況を踏まえ、食品スーパーを運営する企業は新型コロナの感染リスクを抑えながら、最大限にビジネスを展開していくために、さまざまな対策を講じている。

 まず、この非常事態に対して徹底した動きをみせているのが、米最大手食品スーパーのKroger(クローガー)だ。

米最大手食品スーパー「Kroger」の取り組み(出典:ゲッティイメージズ)

 全米35の州で約2800店舗を運営し、46万人もの従業員を抱えるKrogerは、従業員の職場環境を整えるため素早い取り組みをしている。従業員に対して臨時ボーナスを支給し、期間限定ではあるが時給を2ドル上げると発表した。さらに、緊急時の有給休暇を与えたり、営業時間の短縮を実施したりして、従業員の負担を軽減している。

 また、衛生管理を徹底するため、店内の清掃や消毒、レジ係と買い物客の間を仕切るためのアクリル板を設置する対応も早くから行っている。一部の店舗では、ソーシャルディスタンスを保ちながら、買い物客が安全に店内を移動できるように、通路を一方通行にする試みも実施される。

 さらに、店内で買い物をする客の密集を防ぐため、収容人数を50%ほどに制限することも決定した。食品スーパー業界では、このように店内に滞在する買い物客の密集度を制限する動きが主流になってきているが、Krogerはテクノロジーを活用して人数をコントロールするという。

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