新型コロナウイルスの感染拡大により停止状態だった経済活動が、少しずつ再開され始めた米国。まだ、完全に終息したとはいえないが、長期間に及ぶロックダウンから解放されるとあって、多くのビジネスが再開に向けた対応に追われている。
とはいえ、経済活動が再開されても、コロナ前のようなビジネス環境には戻れなくなりそうだ。過去の記事でも触れているが、新型コロナによるダメージが深刻な業界の一つ、ホテル業界は特に厳しい状態だ(関連記事)。観光客やビジネス旅行客が激減しているため、再開そのものを諦めるホテルも出てきている。
米国主要都市の中で、最も新型コロナによるダメージを受けているニューヨークでは、全客室数のおよそ20%にあたる2万5000室が、宿泊リストから消えてしまうだろうと予測されている。
ニューヨークと言えば、ホテルの宿泊料金がとてつもなく高いことで有名だ。それでも、以前は世界中から旅行客が押し寄せ、客室稼働率は昨年の6月初旬で90%ほどあった。しかし、現在ホテルを利用しているのは、医療従事者や建設業関係者などがメインで、客室稼働率は47%ほどにまで落ち込んでいる。
もっとも、ホテル業界が直面しているのは、このような宿泊客の減少という問題だけではない。新型コロナをきっかけに、ホテル業界のホスピタリティの在り方が変わろうとしているのである。この先、ホテルビジネスが激変する可能性もある。
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